視察報告

2005年07月09日

シンガポール・マレーシア視察報告(総論)

茨城県市議会議長会
東南アジア行政視察団報告
水戸市議会議員 川崎 篤之

1 派遣の期間
    平成17年6月26日(日) ? 平成17年7月1日
2 訪問都市
    シンガポール
    マレーシア クアラルンプールおよびスライアン市

シンガポール2日間、マレーシア3日間の短期間の派遣であったが、行政制度や各関係機関および日系企業関連の視察を行うことは、個人旅行とは違い大きな意義があったものと考える。

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 私自身は、この海外視察に参加するにあたり視察団としての目的のほか、個人の目的として2つのテーマを掲げて参加をした。

ひとつは、行政への住民参画のあり方についてである。このことについては以前、世界の最貧国とも言われるバングラデシュを視察した際、国家や地方の行政の補完を国際NGOやNPOが賄っており、公共サービスのほとんどを民間に頼っている例を目にし、ある種の衝撃と感動を覚えたことが、自分自身の海外視察の毎度の共通テーマとなっている。

もうひとつは都市部における公共交通機関の発達についてである。特にシンガポールは公共交通機関の発達で世界的にも有名だ。高齢化時代の現代において、さらには市街地再生の大きなテーマとして、私たちのような地方都市にとって公共交通システムの再構築は喫緊の課題となってくることは明らかである。

もちろん、海外視察は文化や風土、さらには多民族国家としての国の成り立ち等、基礎条件がそれぞれ違う中で、単純に水戸市や日本の取り組みと比較することは困難である。
しかし、その土地柄に裏づけされた基本的にシンプルで単純明快な自治のカタチは、行政の肥大化と民間の役割分担のあり方やコミュニティの崩壊の危機が叫ばれる昨今において、原点回帰的な気付きを与えてくれている。これらについて視察都市事例を基に報告する。

都市部における公共交通のあり方については、具体的にその担当者らと意見を交わす機会には恵まれなかったことは残念であった。他のアジア諸国と比較して自転車やオートバイ等の個人交通の姿は圧倒的に少なく、その一方で自家用車の所有についても一定の制限が国民に課されている中で、市民の足はまさに公共交通システムに頼っているわけだが路線バスのみならずLRT等の発達が市民ニーズにしっかりとこたえている様子を確認できた。

本視察報告はこの二つのテーマを軸として街の風景を眺め考察をまとめるほか、視察団として訪れたマリンパレード地区議会・財団法人自治体国際化協会シンガポール事務所(以上、シンガポール)、スライアン市議会・日立製作所系列の現地法人(以上、マレーシア)での視察内容を基に構成する。

最後に、多民族国家の様子や語学を中心とした幼児教育の一端を垣間見ることが出来た。国際競争力の強化が叫ばれる近年において、水戸市も自治体の国際化の一環として英会話特区の導入などの先進的取り組みを進めているわけだが、われわれは今一度このような諸外国のすすんだ語学教育(環境?)を分析し、より効果的な語学教育システムの再構築へと急がねばならないことは今回の視察のみならず、毎度海外を訪れるたびに痛感する事を敢えてこの総論の中に記しておきたい。