2009年11月06日
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平和記念館のこれからを考える
長崎での視察で刺激を受け、水戸市の平和行政について思いを巡らせています。長崎の館長さんから教えていただいた京都の国際平和ミュージアムを訪れてきました。
日 時 :2009年11月6日 15:00?17:00
視察先 :国際平和ミュージアム
京都市北区等持院北町56?1
担当者様:国際平和ミュージアム館長
高 杉 巴 彦 様
派遣議員:民主・社民フォーラム
川 崎 篤 之
視察の目的: 水戸市は本年8月1日に「平和記念館」を開館した。この施設は、戦後から長い年月の間、遺族やご関係者の陳情活動の末ようやく実を結んだものである。しかし、戦争体験者の高齢化や扱うテーマの暗さ、そして記念館自身の物理的なキャパシティの問題等、この施設の意義を後世に継続していくことの困難さはすでに指摘をされている。そのような中で、本年の総務環境委員会視察では長崎市を訪れ平和教育の在り方について調査活動を行ったわけであるが、長崎原爆資料館の館長から「国際平和博物館会議」なる組織の存在を知らされ、その事務局が京都の「国際平和ミュージアム」にあることをご教授いただいた。この際、水戸市平和記念館の将来像を模索するために「平和博物館会議」の具体的な内容と公立平和博物館の在り方についてご意見をうかがうため、「国際平和ミュージアム」を訪ねたものである。
調査の結果:
○国際平和ミュージアムについて
このミュージアムは立命館大学が設置する民間平和博物館である。地下1階から地上2階までに多くの展示がなされており、B1「平和を見つめて」1F「平和を調べる」2F「平和を求めて」の三つのテーマからなる。特に、「15年戦争」「第2次世界大戦以降の戦争と平和」を中心にテーマ設定しており、今日の平和の問題、たとえば飢えや貧困、人権抑圧や環境破壊など人類が共同して解決すべき問題、紛争の背景にある社会問題を多く取り上げていることも特徴的である。年間55000人の入場者のうち30000人が学生や児童であることも特徴的だ。また、各国の歴史教科書の展示も注目に値する。
○国際平和博物館会議について
2008年10月6日―10日にわたり、立命館大学、京都造形芸術大学、広島平和記念資料館を舞台に第6回の国際平和博物館会議が開催され、20カ国以上の国と地域から50館以上の参加、国内からは40名以上の博物館関係者が終結し、組織としての規約や事務局体制の検討などが行われ(組織としては92年に設立されている)、今後の平和博物館ネットワークづくりの基盤を共有した。特にこの組織のほとんどは公立博物館によって構成されていることも大きな特徴であるといえる。今後は各地の小規模な平和博物館の参画、連携が大きな課題となっている。
○水戸市平和記念館のこれから
公立平和博物館の在り方について、いくつかの示唆をいただいた。
まず一つは、教育機関・施設としての活用の徹底である。教育委員会との連携を制度として確立することが求められる。博物館法の改正により社会教育施設としての博物館の存在意義が高まっている中で、例えば本市の中学生の修学旅行の際に京都の「国際平和ミュージアム」で学び、その事前学習として自分の地域の戦争の傷跡を学ぶことをテーマに「平和記念館」を訪れる等の学習プログラムを位置づけるなどは有効だろう。「国際平和ミュージアム」には満蒙義勇軍(内原)や風船爆弾(北茨城・大津)などの展示があることから、本市、本県とのかかわりについても学ぶことができる。
二つ目は「国際交流」の視点を持った平和記念館づくりである。「国際平和ミュージアム」が狭義の戦争問題に限らず、紛争の背景にある国際問題等について幅広く取り上げられていることは、注目に値する。大学が設置するもの、行政が設置するものについてそれぞれの特性を生かしながら過去の戦争だけではなく現在と未来の課題について大きなテーマ設定を行っていくことが求められる。そのためには、常設展示のほかに企画展示やイベント、講演会等について企画部門をしっかりと確立し幅広いテーマに取り組むべきである。そして平和の構築はすべて国際協調を基盤とすることからその規格に際し、多くの外国人や留学生、そして次世代の若者の参画をみることが必要である。本市は市内に大学もあることから、国際交流、官学連携の視点を持った平和行政が望まれる。
日 時 :2009年11月6日 15:00?17:00
視察先 :国際平和ミュージアム
京都市北区等持院北町56?1
担当者様:国際平和ミュージアム館長
高 杉 巴 彦 様
派遣議員:民主・社民フォーラム
川 崎 篤 之
視察の目的: 水戸市は本年8月1日に「平和記念館」を開館した。この施設は、戦後から長い年月の間、遺族やご関係者の陳情活動の末ようやく実を結んだものである。しかし、戦争体験者の高齢化や扱うテーマの暗さ、そして記念館自身の物理的なキャパシティの問題等、この施設の意義を後世に継続していくことの困難さはすでに指摘をされている。そのような中で、本年の総務環境委員会視察では長崎市を訪れ平和教育の在り方について調査活動を行ったわけであるが、長崎原爆資料館の館長から「国際平和博物館会議」なる組織の存在を知らされ、その事務局が京都の「国際平和ミュージアム」にあることをご教授いただいた。この際、水戸市平和記念館の将来像を模索するために「平和博物館会議」の具体的な内容と公立平和博物館の在り方についてご意見をうかがうため、「国際平和ミュージアム」を訪ねたものである。
調査の結果:
○国際平和ミュージアムについて
このミュージアムは立命館大学が設置する民間平和博物館である。地下1階から地上2階までに多くの展示がなされており、B1「平和を見つめて」1F「平和を調べる」2F「平和を求めて」の三つのテーマからなる。特に、「15年戦争」「第2次世界大戦以降の戦争と平和」を中心にテーマ設定しており、今日の平和の問題、たとえば飢えや貧困、人権抑圧や環境破壊など人類が共同して解決すべき問題、紛争の背景にある社会問題を多く取り上げていることも特徴的である。年間55000人の入場者のうち30000人が学生や児童であることも特徴的だ。また、各国の歴史教科書の展示も注目に値する。
○国際平和博物館会議について
2008年10月6日―10日にわたり、立命館大学、京都造形芸術大学、広島平和記念資料館を舞台に第6回の国際平和博物館会議が開催され、20カ国以上の国と地域から50館以上の参加、国内からは40名以上の博物館関係者が終結し、組織としての規約や事務局体制の検討などが行われ(組織としては92年に設立されている)、今後の平和博物館ネットワークづくりの基盤を共有した。特にこの組織のほとんどは公立博物館によって構成されていることも大きな特徴であるといえる。今後は各地の小規模な平和博物館の参画、連携が大きな課題となっている。
○水戸市平和記念館のこれから
公立平和博物館の在り方について、いくつかの示唆をいただいた。
まず一つは、教育機関・施設としての活用の徹底である。教育委員会との連携を制度として確立することが求められる。博物館法の改正により社会教育施設としての博物館の存在意義が高まっている中で、例えば本市の中学生の修学旅行の際に京都の「国際平和ミュージアム」で学び、その事前学習として自分の地域の戦争の傷跡を学ぶことをテーマに「平和記念館」を訪れる等の学習プログラムを位置づけるなどは有効だろう。「国際平和ミュージアム」には満蒙義勇軍(内原)や風船爆弾(北茨城・大津)などの展示があることから、本市、本県とのかかわりについても学ぶことができる。
二つ目は「国際交流」の視点を持った平和記念館づくりである。「国際平和ミュージアム」が狭義の戦争問題に限らず、紛争の背景にある国際問題等について幅広く取り上げられていることは、注目に値する。大学が設置するもの、行政が設置するものについてそれぞれの特性を生かしながら過去の戦争だけではなく現在と未来の課題について大きなテーマ設定を行っていくことが求められる。そのためには、常設展示のほかに企画展示やイベント、講演会等について企画部門をしっかりと確立し幅広いテーマに取り組むべきである。そして平和の構築はすべて国際協調を基盤とすることからその規格に際し、多くの外国人や留学生、そして次世代の若者の参画をみることが必要である。本市は市内に大学もあることから、国際交流、官学連携の視点を持った平和行政が望まれる。